不動産の購入を検討していると、競売になった物件を目にすることがありますよね。
このような物件を購入することに不安をお持ちの方も、多いのではないでしょうか。
そこで今回は、不動産の購入を考えている方に向けて競売とは何か、また購入する方法やメリットについて解説します。
競売になった不動産とは?どうすれば購入できる?
不動産を購入する際、多くの方が住宅ローンを組みます。
住宅ローンを組む際には、万が一返済ができなくなった場合のために、金融機関は不動産に「抵当権」を設定します。
抵当権とは、いわゆる担保のことで、代金を支払えない場合は不動産を強制的に差し出さなければなりません。
債権者である金融機関は、代金を完済してもらうために、裁判所に申し立てます。
正当な申し立てであることが認められると、裁判所が公告をして、購入希望者を募ります。
これを「競売」と呼び、最高金額を申し出た人に落札される入札方式でおこなわれ、落札した人が不動産を購入する権利を得るのです。
このような不動産を購入する場合は、次のような方法で入札に参加できますよ。
まず、競売がおこなわれる公告を新聞などでチェックします。
入札期間内にご自身が決めた金額を記入した入札書を提出し、裁判所が定めた保証金を振り込み、入札完了です。
入札期間が終了すると開札がおこなわれ、落札者が決定します
落札者は、定められた期限内に代金を支払い、引き渡しとなります。
競売になった不動産を購入するメリットとは?
競売になった不動産には、次のようなメリットがありますよ。
●相場よりも安く手に入る
●物件の種類が豊富
●手続きが簡単
競売になった物件は、相場の70%ほどの価格で購入できます。
またさまざま物件が競売にかけられるため、種類が豊富です。
さらに所有権の移転登記などの複雑な手続きは裁判所がおこなうので、手続きが簡単でスムーズです。
競売になった不動産を購入するデメリットとは?
入札する際には、メリットだけでなくデメリットも知っておきましょう。
●内覧できない
●欠陥があっても自分で対処しなければならない
●売主が出ていかないケースがある
物件の情報が少ないことや内覧できないことは、大きなデメリットだと言えるでしょう。
またもし欠陥が見つかった場合は、自分で修繕しなければなりません。
売主が出ていかない場合は、引き渡しを命令する申し立てを裁判に自分でおこなう必要があり、残っている家具の運搬費用も支払わなければならない可能性があります。