近年、不動産売却で注目されているインスペクションとは何か、知っていますか。
欧米をはじめとする海外ではすでに主流で、売主と買主の両者が安心して取引するため、日本でも拡大しつつあります。
そこで今回は、不動産売却におけるインスペクションにフォーカスしますよ。
インスペクションを実行する目的や費用について把握して、ぜひ、今後の参考にしてみてくださいね。
不動産売却の前に実行しておきたいインスペクションとは?
インスペクションとは、ホームインスペクションとも呼ばれ、別名を住宅診断といいます。
売却する物件の健康診断というと、わかりやすいのではないでしょうか。
検査してくれるのは住宅の施工や設計の専門家である建築士(事務所)のほか、検査専門会社や不動産系列会社などです。
基本的には、目視で建物や設備の状況を検査します。
ただし、依頼先の検査内容や依頼者の希望によっては、床下や天井裏まで機械を使用して検査するケースもありますよ。
近年の空き家問題により、中古物件の売買が増えている背景もあり、2018年からは取引の際に不動産会社からインスペクションの説明を受けるようになっています。
インスペクションのメリットは、競合との差別化を図り安心して売買できることのほかに、トラブルの防止もあげられるでしょう。
不動産売却におけるインスペクションの目的をチェック
厳密にいうと、インスペクションは目的によって種類が異なります。
どのような種類があるのか、みていきましょう。
●一次的インスペクション
売却の際に利用するもの。
目視による調査で、建物の状況を把握します。
●二次的インスペクション
売却の際に利用するもの。
検査機器などを使用して、上記よりも詳細に診断されます。
●性能向上インスペクション
リフォームの際に利用するもの。
二次的インスペクションと同様に、機器により詳細を把握します。
不動産売却でインスペクションを採用したときの費用はどれくらい?
結論からいうと、不動産売却におけるインスペクションの費用は、5万円から7万円が目安。
内訳は基本料金が4万円程度、オプション料金が2万円程度(もっと高額な場合もあります)、報告書作成料が1万円程度です。
オプション料は、機器を使用した詳細な検査の際にかかることがあります。
また、依頼先によっては報告書の作成を基本料と別にしているケースもあるため、注意が必要です。
検査自体は、2時間から3時間程度で完了します。
ただし、不具合がみられた場合は取引前に補修が必要になるため、スケジュールにはゆとりをもっておきましょう。