不動産購入するなら、用意する資金はいくらくらいが適切なのでしょうか。
今回は、不動産購入のために考える「予算」をテーマに、どれくらいの額が必要か、年収をもとにした計算の仕方などを紹介します。
読むと自分にとって、無理なく購入できる不動産が見えてきます。
購入する不動産の予算を年収などから考える
購入できる不動産の予算は、漠然とまとまったお金を想像するのではなく、具体的に想定していくことが可能です。
まずは、用意できる頭金と住宅ローンの借入れ額を足した額を購入できる不動産の価格として、予算にする考え方があります。
頭金は購入時に、現金で支払う部分をさします。
一方、借入れ額は、個人ごとに金額がかわってきます。
しかし、貯金をすべて頭金にすると生活に影響するため、注意が必要です。
価格の1割から2割程度を頭金にするのが適切といわれています。
また、購入できる不動産がいくらくらいか、年収から予算を知ることができます。
目安として、年収の5倍から7倍程度の金額が購入できる不動産と考えられます。
たとえば、年収が600万円ほどなら、3000万円から4200万円となります。
年収から不動産購入の毎月の予算を計算する
つぎに、より具体的に、年収から住居費にかけられる金額を計算してみましょう。
まずは、世帯年収の手取りの3割を出し、それを12で割ります。
たとえば、年収が600万円なら「600×0.3÷12」で、毎月15万円までが住居費に当てられる目安です。
ただし、不動産購入後、住みながらかかるランニングコストもここに含みます。
月のランニングコストを3万円だったとすると、実質、返済にかけられるのは毎月12万円となります。
そこから、仮に金利が1.26%で35年返済として、住宅ローンで借りる金額を試算してみましょう。
この場合、借入れ額100万円なら月の返済額は2,945円になります。
月12万円で返済すると、「12万円÷2,945円×100」で、約4,074万円と割り出せます。
不動産購入時の「返済比率」とは?年収から算出可能
最後に、住宅ローンの利用で聞かれる「返済比率」という言葉をおさえておきましょう。
年収において年間返済額が占める割合を、住宅ローンの返済比率といいます。
年間返済額を年収で割ると計算でき、30%から35%が一般的な基準といわれます。