不動産を購入する際、多くの方はローンを組まれますが、必須ではありません。
資金が用意できるのであれば現金一括での購入も可能です。
現金一括購入は多くのメリットがありますが、一方で気を付けなければならない点も少なくありません。
今回は、不動産を現金一括で購入する場合のメリットや注意点についてご紹介します。
不動産を現金一括で購入するメリットとは？
不動産を住宅ローンを組まないで現金一括で購入すると、金利を支払わなくて済みます。
低金利だとしても、返済期間が30年以上の住宅ローンでは金利だけで数百万円以上支払うのも珍しいことではありません。
また、住宅ローンを利用する際は、保証会社への住宅ローン保証料や団体信用生命保険料、抵当権設定のための登録免許税や登記手数料なども必要です。
金融機関の事務手数料は、金額が金融機関ごとで異なりますが、数万円から数十万円はかかります。
住宅ローンの借り入れに必要な諸費用は、不動産の引渡しのタイミングで支払わなければなりません。
これら住宅ローンに関わる費用がすべて不要な点も、現金一括購入のメリットです。
さらに、住宅ローンの借り入れに係るあらゆる審査が不要なのもメリットとなります。
審査を受けるためには物件や収入に関する書類を準備しなければなりませんが、現金一括なら不要です。
不動産を現金一括で購入する際の注意点とは？
住宅ローンを利用すると、住宅ローン控除を利用できます。
住宅ローン控除は住宅ローン残高の1％が所得税から控除される制度で、控除額の上限は年40万円・適用期間は最長10年です。
また、契約時期や入居タイミングによっては控除期間が13年に延長されます。
現金一括購入だとこの控除が受けられないので、注意が必要です。
くわえて、不動産を現金で一括購入した場合、多額の資金を持っていたことに対して税務調査が入る可能性があります。
資金の出どころが贈与によるものではないか、所得の申告漏れがないかを確認するためです。
さらに、支払い後のライフプランについてもしっかり考えておかなければなりません。
お子さまの教育資金や車の買い替え、5年10年先の家のメンテナンスなど、家を購入してから資金が必要になる場面は思った以上に多いものです。
それらの支払いも滞りなく対応できるかどうかを検討したうえで一括購入を選びましょう。
まとめ
不動産を現金一括で購入すると長期ローンに縛られることはありませんが、その後の生活を圧迫する可能性があります。
一括購入で後悔しないためには、支払い後の生活について入念にシミュレーションしておくことが大切です。
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