急な相続や転勤によって住まなくなった住宅があると、売るのか貸すのかで悩んでしまいますよね。
売るのか貸すのか決めるうえで重要なのは、それぞれのメリットやデメリットをきちんと把握しておくことです。
そこで今回は、一戸建て住宅を売却するか賃貸物件にするか検討されている方に向けて、どちらがおすすめかご紹介します。
一戸建ては売る?貸す?どっちがおすすめか
まず売るか貸すか悩んだときは、その住宅に今後住む予定があるかどうかで意思決定をすることをおすすめします。
今後住む予定がなく維持管理が手間になるというケースでは、築年数が経過しないうちに素早く売却することでまとまった資金が得られます。
一方で今後住む可能性がある場合は、家賃収入を得ながら維持管理ができる賃貸物件として運用する方法が向いています。
ただし賃貸経営は借りる方がいなければ成立しないため、需要があるかどうか見極めるのも1つのポイントです。
一戸建てを売る場合と貸す場合、それぞれのメリットとデメリット
売る場合と貸す場合で、それぞれ次のようなメリットとデメリットがあります。
一戸建てを売る場合
売却のメリットは、まとまった現金を手に入れることができる点にあります。
住宅の買い替えや引っ越し、住宅ローンの返済などで資金が必要な場合は大きなメリットでしょう。
また、売却することで維持管理にかかる費用や時間を削減できます。
ただし、せっかく取得した住宅を手放さなければならない点は、住宅に思い入れがある場合や資産を活用したい方にはデメリットとなります。
一戸建てを貸す場合
賃貸物件として住宅を貸し出すことで、毎月決まった家賃収入を得られる点は大きなメリットです。
また将来的に借主に住宅を売却できる可能性もあるため、築年数が経っても売却できるチャンスが生まれるという側面もあります。
ただし、賃貸物件として運用するには修繕義務が生じるほか、空室時にも維持コストは必要となる点はデメリットです。
一戸建てを売る場合と貸す場合の収支シミュレーション
築年数が20年、売却価格が3,000万円の不動産について、売る場合と貸す場合それぞれの収支例は以下のようになります。
一戸建てを売る場合
●仲介手数料:(売却価格×3%+6万円)+消費税=96万円+9万6,000円=105万6,000円
●売却金額:3,000万円
●収支:売却金額-仲介手数料=3,000万円-105万6,000円=2,894万4,000円
なお、売却益が出た場合は所得税を払わなければならない場合もあります。
一戸建てを貸す場合
●家賃収入:年間132万円(月11万円)
●管理・修繕費:年間36万円(月3万円)
●火災・地震保険:年間13万円
●固定資産税・都市計画税:年間12万円
●年間収支:家賃収入-各費用合計=132万円-36万円-12万円-13万円=71万円
入居者との契約時には礼金、2年ごとに更新料などの収入もありますが、管理費用としての支出も多く、空室時には収入がなくなるというデメリットもあります。
まとめ
一戸建て住宅を売却するか賃貸物件にするか検討されている方に向けて、どちらがおすすめかご紹介しました。
住まなくなってしまった住宅は、無駄な費用を発生させないためにも素早く売るか貸すか決定することが重要です。
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